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土谷総合病院改修工事について

理事長 土谷晋一郎

平成13年3月付けで改正医療法が施行され、病床区分並びに病院の構造設備基準が変更され、一般病床については、以下のように定められました。

  1. 病室の底面積は、内法で患者一人につき6.4平方メートル以上とすること
  2. 病室に面する廊下の幅は、内法で、片側居室の場合1.8メートル以上、両側居室の場合2.1メートル以上とすること

昭和23年、医療法で構造設備基準が定められて以来、一度も構造設備基準が改正されていなかったため、今回改正された次第です。従来は、

  1. 病室の底面積は、内法で患者一人につき4.3平方メートル以上
  2. 病室に面する廊下の幅は、内法で、片側居室の場合1.2メートル以上、両側居室の場合1.6メートル以上

でしたので、よりゆったりとした基準になりました。この改正を受けて、土谷総合病院では、平成14年より全面改修工事に着手いたしました。

まず、病室の改修を行ない、その後外来、生理検査室、手術室、ICU・CCU、X線室の工事に移りました。診療を行ないながらの工事で、騒音もかなりあり、また使用できない場所ができ、患者様には、多大のご迷惑をおかけしておりましたが、ようやくほぼ完成してきました。土谷総合病院が、今の場所(平和記念公園前)に移転したのは昭和56年11月1日でありました。当時、当院を受診していただいた患者様の疾病の分布と、現在のそれとは全く様変わりしておりますし、築20年超えということも考えますと、土谷総合病院の新築移転も選択肢の一つでありましたが、純粋に経営判断から全面改築を選びました。今後医業経営環境は厳しくなる一方であると予測されることと、医療環境がどう変化するか正確に予測できないという点から、経営体力の温存に軸足を置きました。

といいましても、増築部分と合わせ可能な限り現在の土谷総合病院の医療ニーズに対応できる改修工事が行なえたと自負しております。昨今、土谷総合病院におきましては、循環器系の疾患をお持ちの患者様の受診が、非常に増加しておりまして、初診の患者様にもより分かりやすく受診していただけるように心臓血管センターを開設いたしました。心臓血管センターは、心臓血管外科、循環器内科、小児科で構成されておりまして、心臓血管センター長は林康彦副院長です。平成16年12月からは、伴敏彦先生(京都大学医学部名誉教授)に、心臓血管センター顧問に就任していただいております。

循環器生理検査室では、心エコー3台、トレッドミル2台、エルゴメーター1台と、検査機器を全て更新し増設いたしました。循環器X線検査室では、シオアンギオを1台更新、1台増設し計3台体制とし、フルデジタル化を行ないます。循環器情報統合システムCardio Agentの導入により、カテ実施と同時に診断可能となり、救急患者様へのより迅速かつ適切な治療が可能となります。CT検査につきましても、16列マルチスライスCTの導入により、造影CTと心カテとほぼ同じ精度の冠動脈検査が可能となります。さらにDSAをフラットパネルタイプのデジタル型DSAに更新します。静止画系(胸部X線装置、腹部X線装置、透視装置等)もフルデジタル化し、画像統合システムSynapse(PACS)により画像の管理、アクセスが迅速化されます。

また、最近、慢性腎不全患者様の治療法でCAPD(腹膜透析)を選択される方が増加し、CAPD外来が手狭となっておりましたので、CAPD室を拡張いたしました。さらに整形外科を受診され、リハビリを受けられる患者さまの動線を考え、3階に整形外科診療室とリハビリ室を新設いたしました。

平成16年は、夏から秋にかけ広島地区は巨大台風の相次ぐ襲来を受けました。土谷総合病院のすぐ北の平和大通りでは、大きな木が何本も倒されてしまいました。その中には、当病院の北側の壁に倒れてきた大木もありました。以前は、平和公園から土谷総合病院を見ますと、樹木のかげに隠れていましたが、今はよく見えるようになってしまいました。病院の外壁も更新いたしまして、北壁には縦に白い線を入れております。平和公園は、原爆ドーム、広島平和都市記念碑(原爆死没者慰霊碑)、噴水が一直線になるように設計されておりまして、当病院の北側の壁の白い線も原爆ドーム、広島平和都市記念碑(原爆死没者慰霊碑)、噴水を結ぶ線に合わせてあります。被爆に苦しまれ、病になられた方々の気持ちを忘れず、医療に取り組んでまいりたいと、心を新たにしている今日この頃です。