Introduction of Department
日ごと暖かさの増す快い季節となりました。桜の蕾も膨らんで、
いよいよ春の訪れが感じられます。
今回のテーマは おくすり手帳 についてです。
2021年3月
いつ、どこで、どんな薬を処方してもらったかを記録する手帳です。自分が飲んでいる薬の名前や量、何日分の薬が出たのかが一目で分かります。用法・用量など、いわゆる薬の飲み方などの他にも、処方せん発行医療機関名、調剤日、調剤薬局名、ジェネリック医薬品か否か、が記入されている場合もあります。メモ欄には気になることや尋ねたいこと、残薬などを書き留めておくのも良いでしょう。
また、食べ物や薬でのアレルギー歴、副作用歴、既往歴等を記入する欄も設けられています。分かる範囲で記入をしておきましょう。
薬局や病院でお薬手帳を提出していただいた際には、薬剤師が飲み合わせや薬剤の重複、副作用歴等について確認を行っています。
薬局や病院で薬の内容のシールや紙を貼ってもらうほか、ドラッグストア等で購入した薬などについても記入しておくと良いでしょう。
ドラッグストア等に市販薬を購入に行く際にもお薬手帳を持参しておけば、飲み合わせなどの相談がスムーズに行うことができます。
当院ではスマートフォンのアプリ普及にともない、QRコードでの薬剤情報提供もおこなっております。ご希望の際はお声掛けください。
あなたが現在飲んでいる薬、過去に飲んでいた薬の説明書が活躍するのは...
など、様々な状況が挙げられます。
■一冊にまとめましょう
病院ごと、薬局ごとに別々の手帳を作らず、使うのは1冊と決めましょう。新しい手帳に更新したばかりの時は、古い手帳もしばらくは一緒に持っておきましょう。服用している薬の記載漏れなどを防ぎ、より正確な記録になります。飲み合わせや薬の重複を薬剤師がチェックすることで、副作用のリスクを未然に防ぐことが出来ます。
■医療機関、薬局へ行くときには忘れずに
医師、薬剤師に提出してください。おくすりの名前などが書かれた説明書やシールを渡されたら、そのまま貼りましょう。一般用医薬品(市販薬)やサプリメントを買うときも、薬剤師が適切なアドバイスをする参考になります。
■アレルギー、副作用歴は必ず記録を
お薬で調子が悪くなったことや、気になることがあるときは必ず書いておきましょう。また過去にかかったことのある病気も書いておきましょう。
■いつでも携帯しましょう
旅行先、災害時など思わぬ場面で救急を要するとき、第三者にあなたの薬の情報を正確に伝えることが出来ます。おくすり手帳を持っているということをご家族にも知らせておきましょう。
Q1:おくすり手帳はどこでもらえるの?
かかりつけの薬局、お近くの保険薬局に行けば、どこにでも置いてあります。処方せんをもらったら作ってもらいましょう。また当院でもご希望があればお渡ししていますのでお声掛けください。
Q2:おくすり手帳はいつ出すの?
病院で診察を受けるとき、医師にお見せください。その後処方せんを受け取り調剤薬局へ行く場合も、処方せんと一緒に薬剤師にお渡しください。内容を確認し、処方内容など必要事項を記入して、お薬と一緒に返却いたします。当院でも、窓口にてお渡しいただければ処方内容の貼付・確認を行っています。
Q3:他の病院、薬局でも使えるの?
使えます。お薬手帳はたくさん持つべきものではありません。すべて1冊で管理して、どこでお薬をもらわれるときも記入してもらうと良いでしょう。かかりつけの薬局はなるべく1軒に決めましょう。普段の生活や薬、健康食品も含めて管理してもらえるでしょう。
Q4:お薬の説明書があるのに、おくすり手帳は必要なの?
説明書(薬剤情報提供書)の内容は確かに詳細なものですが、その時に出されたお薬のことしか載っていません。以前飲んでいた薬のことが知りたいと思っても、見つからなかったり、既に捨ててしまっていたりと保管が難しく、整理するのも大変です。おくすり手帳には過去の記録も残っているため非常に有用です。
Q5:いつも同じ薬しか飲んでないのに、おくすり手帳は必要なの?
処方の内容はもちろん大切な情報ですが、そのお薬をどのくらいの期間飲み続けているかということも重要です。お薬手帳を使用していれば、そのお薬を飲み始めた時期も分かります。今後変わる可能性もあるかもしれません。
Q6:最後のページまで使い切ってしまったらどうするの?
1冊目と同じ要領で2冊目、3冊目と作っていきましょう。過去の記録を残しておくために、処分せず使用期間や番号などを書いておきましょう。
★お薬について分からないこと、困ったことがあるときには、手帳右下の空欄などのスペースに記載しましょう。体調の変化や気になったこと、医師、薬剤師に相談したいことなどをメモしておくのも良いですね。
★おくすり手帳をまだお持ちでない方、興味を持たれた方、是非ともこの機会に作成されてはいかがでしょうか。当院の処方内容を記録される際には、受診の前に手帳を提出していただくと、 お薬との受け取りがスムーズです。