Introduction of Department
近年、B型C型慢性肝炎および肝硬変の治療ガイドラインは年々改訂されています。そのガイドラインに沿った治療は当院でももちろん行っています。
しかし、肝癌の原因として最も多いC型肝炎ウイルスに感染している方の中には、年齢や合併症などによりガイドラインどおりの治療が困難な方もいらっしゃいます。そのような方にも、少量のインターフェロン、抗ウイルス薬(リバビリン)、瀉血などの治療を組み合わせて、肝硬変への進展、発癌(肝臓癌)を予防するように努めています。
■当院で無料肝炎ウイルス検査を受けることができます (条件あり)
そして、残念ながら、発癌した場合、内科では、ラジオ波焼灼療法、エタノール注入療法を、放射線科との連携で肝動脈化学塞栓療法、さらに外科の協力を得て進行肝癌に対するリザーバー治療を行っています。もちろん、手術がベストと判断される場合はそれらの治療にこだわることなく、手術をお勧めいたします。そして、肝臓癌治療後は、再発防止のためのインターフェロン治療を積極的に行っています。
また、これからは糖尿病の増加ともに「脂肪肝」の増加が予測されます。健診受診者の30%が脂肪肝といわれているそうです。飲酒で脂肪肝になっているケースもありますが、飲酒の習慣はなく、肥満や糖尿病が原因で脂肪肝になっているケースがあります。そのような方は、おそらく健診で「減量するように」と注意されていると思いますが、深刻に受け止める方は少ないのではないでしょうか?
しかし、『脂肪肝→脂肪性肝炎→肝硬変→肝癌』へと進行する場合があります。ですから、「B、C型慢性肝炎」、「肝硬変」のみならず、「脂肪肝」(→脂肪肝は放っておいていいの?)といわれたけれど、なんとなく病院を受診していない方、あるいは通院はしているけれど肝機能数値が高いままの方、ぜひ一度当科にお越し下さい。