土谷総合病院

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診療科・各部門

Introduction of Department

慢性腎臓病の食事教室

腎臓病食事教室のお知らせ

土谷総合病院 人工臓器部 森石みさき

この度、慢性腎臓病治療の一貫として、腎臓病食事教室を始めましたので、お知らせいたします。

慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease:CKD)はアメリカで提唱された慢性に進行する腎疾患の概念です。尿蛋白陽性、糸球体濾過量が 60mL/min/1.73m2未満が 3ヶ月以上持続した場合にCKDと診断されます。CKDは糖尿病、高血圧などの生活習慣病との関連性が強く、心血管疾患の合併、入院、死亡の危険性が高いために積極的な治療が進められています。

CKD 治療の柱は薬物治療と生活・食事治療になり、これらの積極的な管理が CKD の進行を抑制します。薬物療法では基礎疾患の治療と厳重な血圧管理が必要です。また肥満の是正、禁煙も有効です。食事治療は減塩、蛋白制限が主となり、減塩食は高血圧治療を容易にし、蛋白制限食は腎機能の抑制効果が認められています。CKD ステージ 3 (e-GFR60~30mL/min)であれば減塩 6g/日、蛋白制限 0.6g/kg 標準体重/日を推奨していますが、これは日本人の平均的な塩分、蛋白摂取量の約半分であるために、実施困難な方を多く見受けます。実際、蛋白制限食は美味しくない、カロリーが取れない、作り方がわからない、食べられる物がなくなったなどの意見が聞かれます。

そこで当院では平成23 年 9 月より、腎臓病食を皆様に理解していただくために、管理栄養士による腎臓病食事教室を定期に行っています。日々の食事に対応した低蛋白食、減塩食の作り方をわかりすくお話しています。また、腎臓病食を試食していただきながら、腎臓病食の作り方のコツを説明しています。CKD 患者様の日々の生活を支える腎臓病食事教室を通して、地域医療連携の充実に繋げたいと考えています。何卒、宜しくお願いいたします。

腎臓病食事教室は毎月第 1 水曜日、土谷総合病院 8 階会議室にて、午後 2 時 30 分から約 60 分間行っています。教室は自由参加としており、どなたでも参加できます。皆様のご参加をお待ちしています。

■教室開催日については コチラ